魔法に囚われて〜誘拐されて溺愛されてます〜 II

ジュエルが泣きながらそう呟いた刹那、ふわりと背後から抱き締められる。そして優しく「僕はそんなことは気にしないよ」と囁かれる。驚きでジュエルの涙が止まった。

「ユーゴ様?どうして……。パーティーがそろそろ始まるのでは……」

ジュエルがゆっくりと振り返ると、ユーゴが少し寂しげな目をしていた。その目に囚われたかのようにジュエルの動きが止まる。

「ずっとそんなことを考えていたの?」

ユーゴに訊かれ、ジュエルはゆっくりと頷く。そして言った。

「私はずっと村で医者として暮らしていた庶民です。ユーゴ様にはクリスティーナ様のような方の方がお似合いかと……」

言い終わる前にジュエルの唇が塞がれる。いつもの優しいキスではなかった。激しく唇が何度もぶつかり合い、ジュエルの少し空いた唇に舌がねじ込められる。

「んんっ!」

舌が絡まり合い、甘い吐息が漏れる。ジュエルの意識が飛びそうになった頃、やっと解放された。