魔法に囚われて〜誘拐されて溺愛されてます〜 II

「あんた、馬鹿じゃないの?ヘラヘラ笑ってさ」

クリスティーナに睨み付けられ、ジュエルはビクリと肩を震わせる。そんなジュエルに対し、クリスティーナは悔しげに言った。

「私は!ユーゴ様と結婚できるととても嬉しかったの!!それなのに!何の娯楽もないような小さな村の医者だったあんたが選ばれるなんておかしいじゃない!!あたしはユーゴ様に相応しくなろうと容姿も礼儀作法も全てを磨いてきたわ!なのに、あんたのせいで……!!」

怒りで顔を歪ませ、目に涙を溜め、クリスティーナはジュエルに怒鳴り散らす。そして扉を勢いよく閉めた。

「クリスティーナさん!?」

ジュエルは慌てて扉を開けようとする。しかし、鍵をかけられたのか扉はびくともしなかった。

「開けてください!」

扉を叩くジュエルの耳に、クリスティーナの笑い声が響く。

「パーティーに庶民は参加しないでくださる?そこでユーゴ様からどうやったら離れられるか考えてなさい!!」