会長。私と恋のゲームをしてください。

「男に気をつけろよ」

「……?」

「男に誘われてもついていくな」

「……?」

「男に触れられる前に逃げろよ」

「……?」



首をかしげる私。

会長の言葉の意味が分からなかった。


私に声をかけるような、物好きな男の人はいないと思う。

それどころか、デビルコスプレなんてするな! って、冷たい目で見られる気がする。

会長は私が男の人に声をかけられると思っているのかな?

そんなこと、あるはずないのに。



「大丈夫ですよ。私に限ってそんなことはないですよ?」



そう言った私に対して、会長は大きなため息をつく。



「会長?」



繋いでいる手に力が入ったのが分かった。

会長の顔にはいつもの笑顔がなかった。


なんていうか。

余裕がない、って感じがする。



「……心配なんだよ」

「え?」

「お前が、他の男にとられるんじゃないか、って」



いつもの強気な会長の姿はなかった。