会長。私と恋のゲームをしてください。

そんな私に気がついたのか、会長は私に視線を向けた。



「どうした?」



パチッ、と目が合う。

その顔は、やっぱり余裕を浮かべていて。

なんだか悔しくなった。


『手を繋ぎたい』と素直に言えない私。

だけど、言いたい。


会長に触れたい気持ちが抑えられなくて。

目が合ってしまったら、余計に気持ちのコントロールが出来なくなる。

“好き”の感情があふれて、伝えたくなる。



「1秒でいいので、手を繋ぎたいです」



私の口から出た言葉。

口にすると、次は不安が襲ってくる。


会長はどんな反応するんだろう。

怖くて目をそらしてしまう。



「1秒って、手を繋ぐうちに入らないだろ」



私の左手が温かいものに包まれる。

手元を見れば、会長の右手が私の左手を握っていて。


私、会長と手を繋いでいる……。



「もう10秒、経ったよな」



そう言って意地悪く笑う会長。


会長、大好きです。

だから、あともう少し、このままがいいです……。