会長。私と恋のゲームをしてください。

「ハルくん、オフラインかぁ」



なんか寂しい。

そう思いながらゲームを進めていると、ピコンとパートナー申請が来た。


ハルくんだ。


私は申請許可ボタンを押す。

私の画面上にハルくんが現れた。



『遅かったね』



ハルくんへ、メッセージを送る。



『仕事が長引いたんだ』

『お疲れ様だね』



ナイトのキャラクターのハルくんと、メッセージのやり取りをする。

クエストをクリアしていくのも楽しいけれど、こうやってハルくんと話す時間が1番楽しい。


ハルくんを操っている現実世界の人は、どんなひとか分からないけれど、きっと優しくて誰にでも好かれる人なんだと思う。

私もハルくんが目の前に居たら、好きになっていたと思う。



『仕事でね、怒っちゃったんだよね』



ハルくんがメッセージを送ってくれる。


仕事で怒る……かぁ。

私も会長に何度も怒られたり睨まれたりしたけれど。