会長。私と恋のゲームをしてください。

「面白くねぇ」

「え?」

「いいか。よく聞け」



会長は私に体を向ける。

ぐいっと近くなる顔。


ひゃぁぁ。

顔が近い。


目を逸らしたくなるけど、それは許さないと、会長の目が言っている。

会長は片手を私の頬に添えた。

会長の熱が伝わってくる。



「お前が誰を好きでも、どうでもいい」



……どうでも、いい?

私にとってはどうでもよくない。

私が好きなのは……。



「だけど」



会長の額が私の額に、コツンとぶつかる。



「俺はお前を振り向かせる」



会長の言っている意味が、分からない。


振り向かせる。

って、どういうこと?