「学校、一緒にいく?」 そう言われて今までならしっぽを振って喜んでたんだけど。 「ううん、たぶんギリギリになるから……先に行っていいよ」 そう、言えたんだ。 「わかった。まだあんま無理すんなよ」 「うん」 翔ちゃんが行ってしまったら私は夢から醒めて。 みっともないくらいすぐに翔ちゃんが恋しくなって、やっぱり涙があふれてしまった。 恋心に気づいたときにはもう失恋してるなんて、鈍感すぎて笑い話しにもならないよ。