東京ルミナスピラー

吹雪さんにそう言われて、何となく感じていた違和感がわかったような気がする。


そして、月影が言っていたことも。


どちらも正義を主張する時、折れてしまえば勝てなくなる。


悪者なんていない。


確かに是松は、生徒達に影でゴリ松と呼ばれていたことを不快に思っていただろうし、憎く思っていただろう。


俺に関して言えば、灯がやったにしても聖戦で一度殺しているわけだし、腹を立ててるのもわかる。


でも……授業中に見せていた笑顔が、嘘だったなんて思いたくないな。


嫌いな先生じゃなかったから、こんな風に戦うなんて、出来れば避けたかったけど。


「ここまで生き残ってる人達は、大なり小なり信念があるもんだよ。きっと、宗司もクソ親父も、その信念ってやつがぶつかっちゃったんだよね。絶対に譲れないから、そう簡単に決着なんてつかないんだよ」


「どうやら、夕蘭の方がわかってるみたいだね。善と悪なんてわかりやすく分けられるほど、人間は単純じゃないってことさ。いくら教祖が津堂に改造されたからって、そのことが悪なわけじゃない」


夕蘭も吹雪さんも、ハッキリと自分の信念を持っているような気がするな。