東京ルミナスピラー

キメ顔でそう言った拓真だったが、手はずっと動き続けていた。


想像以上に柔らかく、ボリュームのある胸から手を離すのは至難の業だった。


「あ、あぶねぇ……なんて感触だ。危うく戻れなくなるところだったぜ」


「拓真さん……顔が変わってもダメですか? 私を抱いてはくれませんか?」


「顔は関係ねぇよ。俺はな、願掛けしてんだよ。『ヴァルハラ』の時の俺達みたいに、『運命の少年』ってやつがこの街から皆を解放してくれる。それまでは禁欲生活だってな。元の世界に戻ってからって決めてんだ。お楽しみはよ」


拓真の言葉に嘘はなかったが、それは理由の半分くらいに過ぎないだろう。


アジトには、いつもパンツ一丁で寝る吹雪がいる。


そして、何かとパンチラをする舞桜もいる。


慣れてしまった……というのも理由のひとつだった。


「やっぱり……拓真さんは私が思った通りの人でした。今日はもう帰りますね。また連絡します」


「ああ、いつでも連絡してこい。美智なら大歓迎だぜ」


椅子から立ち上がり、ペコリと頭を下げた是松に、笑顔を向けた拓真。


喫茶店から立ち去る是松を見ながら、コーヒーカップに口をつけた。