東京ルミナスピラー

その頃。


「あーもう! 一体どうすりゃ良いのさ! 葵が戻って来ないってことは、殺されたか捕まったかだよ! 暴れもせずにやられるなんて、やつらはどれだけ強いんだ!」


吹雪達は、葵が一向に戻って来ないことを不思議に思い、無事ではないと判断して仮のアジトに戻っていた。


想定外だったのは、葵なら仮に敵と遭遇しても、その場を切り抜けるくらいの力量はあると思っていたのに、声も上げずに消息を絶ったことだった。


「狭い室内じゃ、私の武器も蘭子ちゃんの武器も思うように使えないしね。葵が一番戦えると思ったのに」


夕蘭もまた、葵と一緒に突入しなかったことを後悔していたが、そうなれば被害はさらに大きくなっていたに違いない。


二人して催眠状態にされて監禁室行きだったはずだ。


だから、葵を心配して飛び込まなかったのは、正しい選択と言える。


「でもおかしいね……舞桜は何度も北軍浄化会を壊滅させてるだろ? その中に、葵に勝てるようなやつはいたのかい?」


置いてけぼりを食らって不機嫌そうな舞桜が、吹雪の問いに眉間に皺を寄せて口を開いた。


「葵より強いやつなんてそうそういない。まずは不意打ちで教祖の首を落として、そこにいる信者をぐちゃぐちゃに切り刻んだ。簡単だったぞ?」