「そんなわけあるか! ふざけるな!」
部屋に入ったばかりでいきなり夢を見ているに違いないと、テーブルに頭を打ち付けた。
と同時に頭部に痛みと熱さを感じて目を覚ます。
すると、目の前にはまだ白い布を被ったままの教祖が。
「せっかくの料理なのにもったいない。食べ物を粗末にするなと言われなかったかしら?」
「いきなり眠らせるのは失礼じゃないんですか?」
やたら熱いと思ったら、鉄板に乗ったステーキに頭突きしたのか。
これは確かにもったいない。
「そのまま夢を見ていれば幸せだったものを。いいわ。食事をしながらお話ししましょうか」
そう言うと教祖は、布の口の部分を取り外して、ナイフとフォークを持って料理を食べ始めた。
俺を繋ぐ捕縛の鎖は、両手を一纏めにされているわけじゃない。
ある程度自由に動かせるように、鎖に長さがあるから食事も出来る。
頭に張り付いたステーキを取り、それを口に運んでかぶりつく。
「それで、どうして北条くんはこの北軍浄化会に来たの? それも、わざわざ私の部屋に飛び込んで来るなんて。まさか私の寝込みを襲おうとしたのかしら。若いと性欲を持て余すわよね?」



