東京ルミナスピラー

外に仲間が待機してくれているというのは心強い。


道を挟んで建つビルの上から、寺の三階の窓に向かって飛んだ。


空中で日本刀を構えて、超高速で窓に迫る。


「感覚を研ぎ澄ませ!」


ベランダも、柵もない窓。


そんな窓から、誰にも気付かれずに入る方法なんて、俺にはこれしか思い付かない。


日本刀を突き付けて、窓に突入する直前。


その切っ先で窓を円状に切る。


そしてその中心を押しながら室内に飛び込み、空中で切断した窓からガラスを外に放り投げて着地した。


着地の衝撃も音もないのはスキルのおかげで、思ったよりも俺はこういう隠密任務に向いているかもしれない。


と、少し調子に乗っていた時だった。


「……あらあら。不審者が私の部屋に飛び込んで来たわね。しかも赤い腕……西軍の人間のようね」


その声に驚き、慌てて左の方を見ると、座り心地の良さそうな椅子に座っている、白い布を被った女性が俺を見ていたのだ。


しまった……よりによって人がいる部屋に飛び込んでしまった。


騒がれる前に殺るしかない!


と、日本刀を突き付けようとした瞬間、女性は俺に掌を向けて首を横に振ったのだ。