東京ルミナスピラー

「へぇ? 葵ならどの窓から侵入する?」


合っているのかどうかもわからない反応で、しかもどの窓からと来たもんだ。


寺の構造がどうなっているかわからないけど、しっかり選ばないと信徒と鉢合わせる可能性があるからな。


「……入り口から一番遠い、三階の窓。あそこから侵入します」


ここから見える、端の角部屋の窓。


そこを指さすと、吹雪さんは俺の肩に手を置いて小さく頷いた。


「よし、じゃあ葵。あんたが潜入してきな。私達は外でバックアップするからさ。危なくなったら逃げて来ればいいよ。簡単だろ?」


え?


いやいや。


どこから侵入するかって聞かれたから答えただけなのに、答え合わせもなく行くわけ?


「なんか、俺だけ雑じゃないですか?」


「何言ってんだい。葵を信じてるから言ってるんだよ。私がやってもいいけど、今後こういうことがあった時に、また誰かに頼るつもり?」


北軍に来てから、どうも俺が思うような戦いが出来ていない。


むしろ戦いを避けている感さえあって、もどかしさを感じるよ。


「……わかりましたよ。でも、失敗しても怒らないでくださいよ?」


だけど、吹雪さんの言うことも一理ある。


俺は日本刀を握り、突入出来そうな位置に移動した。