東京ルミナスピラー

舞美さんも精神をすり減らしていたのだろう。


その場に腰が抜けたように座り込んで、大きなため息をついた。


俺と灯はというと……顔を見合わせて苦笑いを浮かべることしか出来なかった。


聖戦……殺らなければ殺られるとはいえ、俺達は人を殺したんだ。


普通の精神なら、罪悪感に押し潰されてしまいそうなほどの重罪なのに。


この街がそう変わってしまったのか、不思議と罪悪感はなかった。


むしろこれは生きるために必要なことで、仕事をして賃金をもらうことと大して変わりはないのだとさえ感じていた。


「それにしても葵、最後の攻撃が当たってたら、あの鬼も倒せたんじゃない!? 惜しかったね」


少し興奮気味に灯が話すけれど、ギリギリでも惜しくもなかった。


振り抜いた時には鬼はかなりの距離を取っていて、今の俺では実力不足だと思い知らされただけだ。


「そうだね。聖戦だから、鬼を殺せていれば二度と復活することはなかったのに。残念だね」


「ヘイヘイ舞美ちゃん。ピヨを過大評価しすぎだぜ? それに、鬼だって必死なんだろ。聖戦で殺されれば復活出来ないって知ってるから、腕一本犠牲になったところで逃げたんだろうぜ。もしも今のやつと魔刻にあってたらと考えたら……ゾッとするぜ」