東京ルミナスピラー

この言い分がタチが悪いんだ。


こんな街にいるとはいえ、普通は死を恐れる。


だが、こいつらは死を救いと思っていて、死は恐ろしいことではないのだ。


「どうするだって? そんなの決まってんじゃないのさ」


ここは戦うつもりかと、チャクラムを握る吹雪さんを見ると……吹雪さんは俺を見て頷いた。


「逃げるよ! 全力でここから離れる!」


腕を引っ張られ、俺達は信徒達から逃げるように走り出した。


「ま、待て! おのれ、逃げるつもりか!」


後ろの方から声が聞こえるけど、吹雪さんはそんなことは知らないと言わんばかりの大逃走。


地上からビルの上へと移動して、500メートルは離れただろうか。


ビルの屋上で貯水タンクの影に身を潜めて、吹雪さんはため息をついた。


「あんたねえ、もうちっと賢いかと思ったら……そういう後先考えないところは恵梨香そっくりなんだから」


「い、いや、まさか自爆するなんて思わないじゃないですか。一人捕まえてアジトの場所を吐かせればって思ったんですけど」


「いい勉強になったね。ああいう連中に、その手の脅しは通用しないってさ。その様子じゃ、なんで逃げたかも理解してないようだけど」