東京ルミナスピラー

結城さんと刃を交えるのは楽しくもある。


他の人と戦う時は、そこに大なり小なり憎しみや、「敵」といった印象があるから、あまり良い感情で戦えない。


だけど結城さんは違うんだ。


初めて会ったあの時から、俺は憧れに近い感情を抱いていた。


タケさんでも父さんでもない。


この結城昴という男が、俺の師匠であり、乗り越えなければならない壁なんだ。


「これで終わらせます! 紅散花閃!」


「こい……紫電一閃……」


納刀して、体勢を低く構えた結城さんに向かって駆ける。


恐らく、俺が紅散花閃に入る前に、高速の刃、紫電一閃で仕留めるつもりだろう。


だけどその一撃、絶対に避けてみせる!


降りしきる雨の中、雨粒を弾きながら接近した。


結城さんの手が動く。


気付けば視界の右端に、冷たい刃が迫っているのが見える。


これをどう回避する!?


日本刀で受け止めるか、それとも飛び上がって避けるか。


このスピードで、さらに雨の中だ。


急に止まったところで滑って攻撃を食らってしまうだろう。


考えている余裕なんてほんの一瞬たりともない!


求められるのは戦いの本能。


そんな俺が出した答えは……。