東京ルミナスピラー

「月影さん。葵くんは大丈夫です。私は見ました。あの技は……葵くんのものです」


背後で月影を宥めるように大塚さんが語っているけど、どんな話をしているかは俺にはわからない。


でも、この鬼のこの攻撃。


俺の技に似ている!


化け物が身体を揺らし、尻尾を叩き付けようと振り上げた。


「くたばれ! クソガキ!」


「味わえ、これが俺の紅蓮落華閃だ!」


俺の身体を蹴り、後方に飛び上がった鬼に向かって、俺は日本刀を振り下ろした。


後ろに飛ぶ鬼を追い越して、さらに空気を蹴って鬼の背中を蹴る。


約1秒。


鬼は日本刀で斬られ、俺に蹴られ、まるで空中に磔にされたように動きを止めて身体中から血が噴き出る。


今までとは速度が違う。


段違いの速度に、俺自身戸惑っているけど、この鬼は何が起こっているかさえわかっていないだろう。


これが……「バベル」と「ヴァルハラ」を駆け抜けた母さんの世界!


鬼の身体を蹴り、迫る尻尾に逆さに着地して、とどめの一撃を放つ為に、俺は鬼に向かって飛んだ。


一閃。


尻尾から飛んだ俺は、一直線に鬼の首に刃を滑らせて。


地面に着地した俺は、左手に鞘を取り出して、日本刀を鞘に納めた。