ドゴォォォン!
大地を揺らすような、強烈な一撃が叩き込まれた。
不意を突かれた月影は、その尻尾下敷きになってぺしゃんこに……と、この鬼は思っているだろうけど、そういうわけにはいかない!
「! まさか……あなたは北条葵!?」
ギリギリのところで月影の前に滑り込み、岩石の尻尾の一撃を、俺はトンファーで受け止めたのだ。
流石にこの重量の攻撃を受け止めるのはかなりしんどい!
身体中に凄まじい衝撃が走ったし、俺の足のアスファルトは陥没しているくらいだ。
「早く下がれ。あんたが起きるのを待ってたのに、まさか先に来てるとは思わなかったよ」
「ささ、月影さん。ここは葵くんに任せて一度下がりましょう」
大塚さんが月影を誘導して、俺は尻尾を横に置いて小柄な鬼に目を向けた。
「……俺、男は嫌いなんだよな。だってさ、臭いし硬いし、何より犯せねぇだろ? ケツの穴なんて汚ぇだけだしよ」
こいつ、鬼のくせに随分人間っぽいことを言うじゃないか。
鬼が進化したのか、それとも黒井のように人間が鬼になったのか……わからないけどそれはどっちでもいい。
「やれやれ。バベルの塔に行くのは、まだ少し先になりそうだな。南軍に残って良かったよ」



