東京ルミナスピラー

小柄な鬼の合図で、醜悪な化け物の脚が一本、月影に向かって突き付けられた。


月影の武器は細剣。


だが、やけに装飾が煌びやかな、見るからに特別な武器であることがわかる。


そして動きが速い。


化け物の脚が襲い掛かり、地面に突き刺さるが、それを難なく回避する。


が、化け物の脚は一本ではない。


10本以上ある脚のうち、4本が次々と襲い掛かり、月影は回避することしか出来ないでいた。


「ほらほらどうしたどうした! この俺の相棒に勝てるとでも思ったのかよ! こいつはな、ナイトとルークの細胞を埋め込んだ特別製の鬼なんだぜ!」


「また……津堂の実験体なのですか! あの人は……どれだけ命を弄べば気が済むのか!」


回避ばかりしていた月影が、津堂への怒りをあらわにして、襲い来る化け物の脚に素早い剣技を放つ。


キィンキィンと、まるで金属同士が打ち付けられたような甲高い音が響いたが、月影の攻撃はまるで効いていない。


「勝てないってわかんないかね? 南軍最強のあいつも、お前みたいなやつを守らなきゃ死なずに済んだかもしれなかったのにな! キシャシャシャシャ!」


鬼がそう言って月影を馬鹿にした時には、化け物の尻尾が上空から振り下ろされていた。