東京ルミナスピラー

10日もあれば世界は変わる。


10日もあれば弱いやつが強くなる。


10日というのはそれくらいの時間ということだ。


「ありがとうございます大塚さん。色々と教えてくれて」


俺は、ソファで横になる夕蘭を抱え上げると、ゆっくりとベッドに移動させた。


ずっとそばにいてくれたのが、なんとなくわかるから。


せめて寝心地のいいベッドで。


俺が寝ていたところで悪いけど。


「いえいえ。では私もひとつお聞きしたいことが。北条葵くん。あなたはどうして『バベル』と『ヴァルハラ』のアイコンがあるのでしょうか? 皆不思議がっていましたし、私も気になります」


大塚さんにそう言われ、首を傾げながらPBSを開くと……確かに俺のステータス画面で、名前の横にそのアイコンがある。


当然俺は、「バベル」も「ヴァルハラ」も知らないけれど、どうしてこんなものが。


そう考えたけれど、ふと取り出したトンファーを見え、その答えが出たような気がした。


「そうか……母さんが。きっと母さんの想いが、俺の中に生きているんです。それ以外に考えられません」


「よくわかりませんが……葵くんにもはっきりとわからないということは、考えてもわからないということでしょうね」