東京ルミナスピラー

「そんな……俺が人を殺す? そんなこと……」


「出来ないなんて、甘ったるいことを言うんじゃねぇぞ」


それでも、まだ決心がつかないでいると、杉村が俺の腕を掴み、無理矢理に日本刀を振り上げると、それを男の首に向けて無理下ろしたのだ。


手に加わる肉を切り裂く感触に、身体が震える。


男はパアッと光の粒となり、空気中に飛び散る。


「お前が迷ってる間、こいつはとてつもない苦しみの中にいた。あんな状態じゃ死ぬ以外に助からねぇのに、お前は無駄に苦しみを引き延ばしたんだよ。キッチリ殺すのも、相手に対する礼儀だろうが、理解したか? あぁん?」


一体何をするんだと、杉村を睨み付けていたけれど……そう言われると何も言えない自分が情けなかった。


殺させたくないなら、杉村が俺の腕を掴んで武器を振り下ろすのを、俺の意思で止められたはずだ。


それが出来たのにしなかったということは……。








「あはははっ! なーんか、いつの時代も同じような甘い少年がいるもんだね。見てて昔を思い出しちゃったよ」







俺達のやり取りを見ていたのか、光の壁の方に一組の男女がいて。


背の高い女性が、俺を見て手を叩いて大笑いしていた。