東京ルミナスピラー

男がそう言った瞬間、俺の目の前に神谷が割り込んで来た。


「させんぞ! 弁慶ディフェンスッ!」


灯を杏子に託し、飛び込んだ神谷の周りに光の膜が出来る。


それが俺を包み込んで。


男の超高速の刃が、俺よりも速く、強く、ガリガリと弁慶ディフェンスの光の膜を削り取って行く。


動きを捉えることなんて出来ない。


いや、男の姿を見ることも叶わない!


気付いた時には、男は俺と神谷の前に背を向けて立っていて。


くるりと日本刀を回すと、その豪華な鞘に納めたのだ。


カチンと音が聞こえた瞬間、光の膜は弾け飛んで、遅れて俺と神谷に無数の切り傷が現れる。


それが血の花のようで……。


俺と神谷はその場に膝を付いてしまった。


「お前の必殺技は、花が散るのを表現しているのかもしれないが、俺が名付けたこの技は椿のように花が『落ちる』のを表現している。ほら、今、首を斬れと言っているようだろ?」


言われてみれば、俺も神谷も膝をついて前屈みになっている。


首を落とせと言わんばかりに頭を前に出して。


「つ、強い……なんだこいつ……異常じゃないか!」


「違うな。お前が弱いだけだ。その程度の強さでお前は一体何を願うというんだ?」