『聖戦が終了しました。お疲れ様でした』
緑川との戦闘があったものの、それ以外は特になにごともなく時間が流れ、空は黒く、静かな夜がやって来た。
ホテルを出た俺達は、その隣にある背の高いビルに移動し、屋上を目指した。
エレベーターに乗って、驚くほどスムーズに移動出来ている状況に、吹雪さんと杏子は不思議そうに。
「おかしいね。こんな大きなビルなら、生活しているグループの二つや三つ、あってもおかしくないはずなのにさ」
「東軍は不気味なんですよね。どこにも人がいないように見えるのに、聖戦になったら大量の人が現れる。どこにも生活しているような形跡が見当たらないのに」
「北軍としても、東軍は脅威でしかないからね。出来れば叩き潰したいけど、力押しでは負けてしまう。せめてキングを破壊出来れば、勝ち筋が見えるってのに」
キングが破壊されればその軍の人間のレベルは半分になる。
そうなれば、今まで拮抗していたパワーバランスが一気に崩れるのだ。
西軍も含め、他の軍のキングがどこにあるかはわからないけど、南軍のキングの居場所はわかっている。
これは、南軍にとっては気が気じゃない状況のはずだ。



