東京ルミナスピラー

俺の前で化け物になったのを見ていないから、もしかしたらずっと一緒にいれば変化しないのかな、なんて思ったりした。


「わかったよ。でも、聖戦が終わるまでは一旦休憩だ。聖戦が終わって街が落ち着いたら、すぐに津堂を探す。この高さのビルなら、イーグルアイも最大限の効果を発揮出来るはずさ」


ポンポンと俺の頭を叩いて、ニッカリと笑って見せる吹雪さん。


「お願いします」


そう呟いて、俺は東軍の街を見回した。


不思議だ。


どうして東軍はこんなにも静かなんだろう。


どこの軍も、聖戦ともなれば街は人で溢れるのに。


俺にとってはそれは好都合だけど、何か不気味なものを感じる。


ホテルの中に入って、適当な部屋を使い、聖戦が終わるのを待つことにしたけれど、この時俺はまだ、災厄の足音が近付いていることを気付いていなかった。


いや、気付いていたとしても、俺にはどうすることも出来なかっただろう。


二人の鬼の王が、俺に迫っているなんて、知ったところで。


灯の寝息を聞きながら、俺は頬を撫でてその時が迫るのを待つことしか出来なかった。


俺が産まれるずっと前から繰り広げられていた戦いが、俺をも飲み込もうとしていた。