「それは葵の力だよ。他の誰が同じことをしたって、今と同じ結果にはなってなかっただろうからね。少なくとも、私は葵が恵梨香の子供じゃなかったら、こうして一緒にはいなかったね」
神谷に答えるように、しみじみと吹雪さんが語り始める。
「うんうん。葵くんが人は人、自分は自分って割り切れる人間だったら、蛎殻町公園に仲間を助けにも来なかっただろうしね。結果的に私は死ぬことで助かったんだから、不思議な縁だよね」
「池田派のことを言われると、俺はどうにもバツが悪いな。津堂の悪事に加担してたことには変わりないんだからよ」
そう考えると不思議だな。
池田派に捕まって拷問を受けていた杏子に、池田派で津堂と行動を共にしていた神谷。
そしてその池田派と戦った俺が一緒にいるなんてさ。
大きなグループで見れば敵でも、個人ではそうではないということなんだろうな。
北斎通りまで移動して、杏子が言っていたビルの前までやって来た。
背の高いビルが二つ、その間にホテルがある。
「丁度いいね。ホテルで灯を休ませるかい? 杏子に見てもらってさ」
吹雪さんのその提案に、俺は首を横に振った。
「いえ、ずっと一緒にいます。灯から目を離すと、また化け物になってしまいそうで」
神谷に答えるように、しみじみと吹雪さんが語り始める。
「うんうん。葵くんが人は人、自分は自分って割り切れる人間だったら、蛎殻町公園に仲間を助けにも来なかっただろうしね。結果的に私は死ぬことで助かったんだから、不思議な縁だよね」
「池田派のことを言われると、俺はどうにもバツが悪いな。津堂の悪事に加担してたことには変わりないんだからよ」
そう考えると不思議だな。
池田派に捕まって拷問を受けていた杏子に、池田派で津堂と行動を共にしていた神谷。
そしてその池田派と戦った俺が一緒にいるなんてさ。
大きなグループで見れば敵でも、個人ではそうではないということなんだろうな。
北斎通りまで移動して、杏子が言っていたビルの前までやって来た。
背の高いビルが二つ、その間にホテルがある。
「丁度いいね。ホテルで灯を休ませるかい? 杏子に見てもらってさ」
吹雪さんのその提案に、俺は首を横に振った。
「いえ、ずっと一緒にいます。灯から目を離すと、また化け物になってしまいそうで」



