東京ルミナスピラー

それでも一応、PBSを開いて確認すると……。


伊良王毅(いらおうき)……武器はバトルハンマーか」


「そういうお前は北条葵。その娘は……名鳥灯? 名鳥? あの名鳥か」


見かけによらず素早い動きで、PBSを開いて俺をスキャンしたのだろう。


「そうだよ。北軍の名鳥順一の娘だ。俺達は別にあんた達と戦いに来たわけじゃない。東軍に行って、津堂を探さなきゃならないんだ」


「何? 津堂? だからと言って、簡単に通れると思ってるのか? お前は西軍、俺は南軍で、戦う理由なんてそれだけであるんだぞ?」


確かに伊良の言う通りだ。


本来、俺と神谷みたいに、敵同士なのに一緒にいることがおかしいのに、なぜか敵と一緒に行動することが多いんだ。


「邪魔をするなら……あんたを殺してでも押し通る」


「ガキが……大口を叩きやがって」


灯をおぶったまま、どこまで戦えるか。


相手は南軍の、一つの派閥を束ねる男なんだぞ。


でも、俺は不利だとか無茶だとかは考えなかった。


灯の為に進まなければならない。


後ろ手に日本刀を握り、伊良を睨み付けて。


「おいおい! 待て待て! 娘を背負ったまま戦うつもりか!? 娘ごと叩き潰されるぞ!」