東京ルミナスピラー

「そんなことはないぞ西軍の少年! この神谷銀二、受けた恩は忘れん。それに……お前はどことなく似ている。昔、共に戦った仲間にな」


その言葉が少し気になって、神谷をスキャンしてみると……「バベル」の文字。


そういう感覚は、「バベル」や「ヴァルハラ」の人達には備わっているのかな。


俺のことじゃないにしても、一方的に知られているような気がして少し気持ち悪い。


大通りを東に。


東軍の光の壁まで、もうそれほど距離はない。


だけど時間は15時で、聖戦までまだ数時間あるな。


「ここは伊良派のテリトリーだ。気を付けろ。やつらは東軍の侵攻を食い止めているほどの猛者揃いだぞ。月影のような穏健派ではないからな」


「はいはい、ご忠告どうも。でも、津堂達は東軍の方に逃げたって言ってたから、東軍に行くしかないだろ。何としてでも灯を元に戻すんだ」


そうは言ったものの、確かにどこからか見られているような感じがある。


殺意……とまでは行かないけれど、警戒しているような視線を肌に感じる。


「……愛しているんだな、その少女を」


「そうだよ悪いかよ」


神谷と問いに答えた瞬間、妙な視線が変化し、その代わりに大量の矢がビルの上から俺達に向かって浴びせられたのだ。