東京ルミナスピラー

「なん……だと?」


俺がそう呟くと、結城さんの手がゆっくりと下ろされた。


確証なんて何もない。


俺と結城さん、タケさんと池田兄弟のように、同じ武器を持っている人なんて沢山いる。


だから、この化け物が風火輪を持っているからと言って、灯だという証拠にはならないけど。


「お前……灯なのか? 北軍で人間や鬼を食ってる化け物がいるって聞いたけど……お前だったのか?」


出来れば俺のこの考えは間違っていてほしい。


こんなこと、当たっていてはいけないのだから。


だけど、化け物は俺の言葉に反応したのか、後方に飛んで、苦しむように地面に両手を付いた。


そして、口から大量に血や肉片を吐き出したのだ。


「津堂は……なんてものを作り出してしまったんだ。あいつは……一体何をしようとしている」


悲しそうにそう呟いた結城さん。


嘔吐し続けた化け物はどんどん小さくなって、最後には、俺よりも少し小さいくらいの女の子の姿になって、その血の海の中に倒れたのだ。


「あ……灯。嘘だって言ってくれよ。俺の予想なんて、外れたって言ってくれ……」


あの時と似ている。


北軍の公園のトイレで、灯を発見した時と。