が、金属がぶつかる音が二つ。
キィン、キィンと続けて目の前から聞こえて、顔を上げてみると……俺の攻撃は人差し指と中指に、結城さんの攻撃は薬指と小指で挟まれて、右手のメリケンサックによってその動きを止められていたのだ。
俺と結城さんの同時攻撃を、右手一本で止めただと!?
いや、そんなことに驚いてなんていられない!
フリーの左手がメリケンサックを握って俺を狙っている!
振り抜かれたタケさんの左の拳。
日本刀を掴まれていて、それで俺の動きを封じたつもりかもしれないけど!
俺は日本刀を離し、結城さんの日本刀の下に沿うように斜めに、左手のトンファーを振り上げた。
タケさんの右手に一撃を食らわせるつもりで。
だが、それは読まれていたのか、トンファーの攻撃を受け止めようと、放った左の拳を合わせて来たのだ。
「葵!」
結城さんが俺の名を叫ぶと同時に、身を低くその場に這うように屈んだ。
俺は、タケさんの左の拳を避けるようにトンファーを振り、結城さんの背中の上を転がるようにその場から逃れる。
さらに、結城さんが腰の辺りで握っていた鞘を蹴って身体を捻り、日本刀を右手に掴んでタケさんに向かって振ったのだ。



