東京ルミナスピラー

「二階と六階に止まってたから、どっちかにいると思って分かれたんすよ。裸の女と美人がいると思ったのに。まさか結城さんがいるなんてガッカリっすよ」


勝手にガッカリされても困るけど、こいつらは遭遇したのが俺達で良かったな。


もしも鬼がいるとしたら、もう片方のグループはちょっとまずいかもしれない。


「六階か……お前らはここから出てアジトに戻れ。葵、行くぞ」


結城さんがそう言うと、裕二はあからさまに嫌そうな表情を浮かべて。


「そ、そりゃないっすよ! 結城さんとこのガキで美人とやるつもりっしょ!? ずるいずるい! 俺もやりたい!」


地団駄を踏んで、駄々をこねるように結城さんの腕を掴んだ裕二。


「上に行ったやつらの音が消えた。他に三人いたんだろ? 一瞬だ。ほんの一瞬で三人。音が聞こえなくなったけど、それでも来るのか? 食われながら……なんてレベルじゃないぞ。この速さは、自分が死んだのもわからない速度だ」


裕二を振り払い、天井を指さしてそう言うと、さすがに裕二もその異常性を理解したのか、何も言い返せなくなったようだ。


そんな二人をこの場に置き去りにして、俺達はエレベーターに乗り込んだ。