東京ルミナスピラー

なんか、それもそれで俺が役に立たないみたいで嫌だな。


廊下に出て、物音が聞こえないか結城さんが耳を澄ます。


俺も真似をしてみるけど、結城さんは何かそういうスキルを持っているのだろうか。


「一人……二人。微かにもう一人の音が聞こえる。この階じゃないな。もっと上だ」


「音って……地獄耳ですね。そんなスキルまであるんですか?」


「戦闘スキルの応用だよ。とにかく上の階に行ってみよう。少なくとも三人ここにいる。恐らく鬼だ、気を抜くな」


エレベーターの前までやって来ると、結城さんの表情が険しくなった。


その理由は俺にもすぐにわかった。


二つあるエレベーターがどちらも一階に降りていて……そして、一つはこの二階で止まったのだから。


ドアが開いたと同時にエレベーターの中に飛び込み、壁に日本刀を突き立てた結城さん。


その日本刀の横には……何が起こったか理解していないという表情の、金髪の男がいたのだ。


「え、え……な、何これ。何なのこれ?」


「裕二! や、野郎! やっぱり罠だったのかよ!」


金髪の男一人だけではなかった。


ニットキャップの男も乗っていて、手にはダガーナイフが握られていた。