東京ルミナスピラー

「一体どんな人体実験をしていたんだ? うん? この女性、腹を食い破られたのか? 鬼の仕業……いや、それにしては」


日本刀で死体の肉に触れて、何やらブツブツと呟いている結城さん。


よくもまあこんな気持ち悪い死体をいじくることができるもんだよ。


「津堂は何をしようとしていた。これだけではわからないな。よし、隣の部屋も調べるぞ葵」


え、ちょっと?


ここには鬼を探しに来たわけで、津堂が何をしていたかを調べに来たわけじゃないよね?


「お、鬼はどうするんですか? ここに潜んでるかもしれないんですよね?」


「鬼は探す。そして津堂が何をやっていたかも調べる。手間が省けて良いじゃないか。もしかして……怖いのか?」


まるで俺の心を見透かしたかのように、ニヤッと笑った結城さんに少しイラついた。


「こ、怖くないですよ! 怖くないですけど、臭いのがダメなだけです!」


多少強がりも入ってはいるけど、本当にこの匂いは耐えられない。


一刻も早くここから立ち去りたいくらいなのに、結城さんはよく平気でいられるよ。


「わかったよ。じゃあ、鬼を探すことを優先しよう。津堂のことは、俺が後で一人で調べるからさ」