東京ルミナスピラー

結城さんと二人、やって来たのは蛎殻町公園の近くにあるホテル。


ここは、千桜さんも捕らえられていた場所らしく、煌我達は既に引き払った後のようだった。


「ここで何が行われていたかは、あの時の千桜さんや、伊良派の橘の姿を見ればわかるだろう」


ホテルに足を踏み入れて、妙に重い空気と、鼻を突くような異臭が漂っているのに気付く。


「あの時の二人は、四肢を切断されてましたね。逃げられないようにしていると思ったんですけど……違うんですか?」


鼻を手で覆って、結城さんの後についてエレベーターへと向かう。


床も壁も、血が消えずに付着している。


ということは、復活出来ずにここで死んだ人がいるということだ。


「こんなところに例の鬼がいるんですか? まあ、鬼の隠れ家といえばそれっぽいですけど……」


エレベーター内にある、血の手形が妙に気持ち悪さを醸し出している。


俺が嫌いなホラー的な怖さというやつだな。


「……津堂は捕虜や奴隷を使って人体実験を繰り返していた。一体どんな実験をしていたかはわからないけど、その実験体がいるという可能性は大いにあるな。気を付けろよ」


「人体実験って……あいつ、そんなにヤバいやつなんですか」