東京ルミナスピラー

なんておちゃらけてはいるけど、その目は俺達を突き刺すように鋭い。


そして、ゆらりと揺れたかと思ったら、フルーレを持った腕が伸びて、俺と宗司に向かって迫ったのだ。


「うおおおおいっ! どこかの漫画の主人公かよ!」


慌ててそれを回避するけど、伸び切った所でフルーレが左右に動き、宗司の腕を剣先がかすめたのだ。


その形状と武器の性質上、致命傷は与えられないであろう攻撃。


心臓や頭を貫けば人を殺せるだろうけど、これはそんな攻撃ではなかった。


「なるほどね、『軟体』ってわけだ」


「感心してる場合じゃないぜ! いきなりやる気になったと思ったら……って、あれ?」


話している途中で、突然宗司がフラフラと頭を揺らし始めて……そして、立っていられないとばかりにその場に膝をついて屈んでしまったのだ。


「立てないでしょぉ? 即効性の毒だからねぇ。『ベノムウェポン』ってスキルなんだけど、死にはしないよ。1分はろくに動けないだろうけどさぁ」


またスキルか。


それにしてもこのミモザ、スキルの組み合わせが上手い。


かすり傷をつければ、1分間は動けなくなる毒を与えることが出来るなら、派手に斬り合う必要もないってわけだ。