東京ルミナスピラー

案の定、槍が横に振られたけれど、トンファーで上に逸らした。


ギャリギャリと武器が擦れる音が顔の前で聞こえる。


ここから反撃……なんてとても考えられるはずもない!


離れれば槍でやられると判断した俺は、その体躯に似合わない細い脚の方に飛び込んだ。


ここなら武器を振り回すわけにもいかないだろうし、一時避難に使えるかもしれない。


そう思ってナイトの足元に入ったけれど、それを見越したかのように、ナイトの身体が俺を叩き潰そうと地面に叩き付けられた。


「あぶなっ! な、なんなんだよこいつはっ! とんでもなく強いじゃないかよ!」


転がるようにナイトの足元から出た俺は、出来るだけ遠くにと、距離を取って様子を窺う。


「葵少年、宗司、どうして北軍に……いや、今はそんなことを言っている場合じゃないな。手伝ってほしい。こいつを殺さなければ、北軍が終わる」


俺の横にやって来た舞桜が、神妙な面持ちでそう言ったけど……やっぱり脅威を感じているんだな。


ポーン、ナイト……チェスの駒だとすると、まだまだ他にもいるのに、2つ目で北軍が壊滅するって思えるくらいに強いのか。


まあ、北軍でも強い部類に入る舞桜が、手も足も出ないならきっとそうなんだろうな。