東京ルミナスピラー

突如現れたナイトは、周囲を確認するようにゆっくりと歩き始める。


ポーンでも勝てるかどうか、個体差によるというのに、今度はナイトなんて。


「今は構わない方が良さそうだよな。あんなの絶対に勝てると思えない」


「あ、ああ……そうだな。でもよ、もしもあいつが西軍に現れたとしたら、お前放置できるか?」


そう言われると、話はまた変わってくるかもしれないけど。


強さが全くの未知数、だけどポーンより確実に強いとわかる鬼に戦いを挑もうだなんてとても思えない。


「戦わなきゃならない状況なら戦うけど……ん? おい、誰か戦い始めたぞ!?」


遠くでよくわからないけど、一人の女性がナイトに向かって果敢に攻撃を仕掛け始めたのだ。


「どこのバカだよ! 命を粗末にしてるのは! って、あれは舞桜様!」


右手の人差し指と親指で輪っかを作って、その中を覗いていた宗司が声を上げた。


舞桜?


あの舞桜が、ナイトと戦い始めたってのか!?


この道の先には、親父がいた場所があるから、舞桜が親父を見張っていたとしたら……この辺りにいるのは理解できるか。


「よりによってどうして知り合いが……勝てるのか、舞桜は」