東京ルミナスピラー

最悪の可能性は常に考えておかなければならない。


それにしても、その理屈ならタケさんだって死んでないということになるな。


そこまで考えて、俺の脳裏を過ったのは南軍での灯達のこと。


殺さず、誘拐してしまうという手口だ。


そうなってしまったら、死ぬことも出来ない。


「まあ、北軍が西軍に進行してるのは、親父さんが暴れてるからだろ。それに、大和田のグループも壊滅状態だし、しばらくは北軍も西軍を攻める余裕はないはずだ」


「となると……問題は南軍か。確かにあそこは味方だと心強いけど、敵に回ると厄介なんだよな。結城さんと戦ったことがあるけど、手も足も出なかった」


あの時の結城さんは、一体どれだけ手加減をしてくれていたんだろう。


そんな南軍が西軍に攻めてくるなんてな。


「お父さんが暴れてるの? なんとか宥められないかな。きっと、お姉ちゃんが死んで悲しみに溺れてるんだと思う」


「上手く行くのかよ。葵なんて、『家族を失った悲しみがお前にわかるか』みたいなこと言われたんだぜ?」


宗司は平気で心のキズをえぐって来るよな。


俺がショックを受けた言葉を、平気で口に出すんだからさ。