東京ルミナスピラー

「や、野郎……葵、殺っちゃっていいかなこいつ。自分のことを棚に上げて、正論めいたことを言いやがってよ。こういうやつが一番腹立つぜ」


確かに宗司の言う通り、大和田は自分のことを棚に上げている。


でも、間違ってはいないと思ってしまったんだ。


「まてよ宗司。まだ夕蘭の居場所を聞いてない」


「ハッ! やっぱりあの女を回収しに来たんだな!? お前らの力じゃ、食われちまうのがオチだぜ! だから教えてやるよ。親切心じゃなくて、お前らが食われるのが楽しみだからな!」


ゴロンと仰向けになり、ニヤニヤしながらそう言った大和田に、俺は宗司ほどの強い憤りを感じることは出来なかった。


弥生を追い込んだのは、真輝斗とこいつで間違いはないのだろう。


だけど大和田の言葉が俺を悩ませる。


「んで、夕蘭はどこにいるんだっての!」


「お前ら、この時間にいるってことは、両国の方から来たんだろ? 少ねぇと思わなかったか? 鬼がよ。食ったんだよ、あの女が。鬼でも人間でも関係ねぇ。あんな恐ろしいやつは初めて見た。あの化け物を最後に見たのは蔵前辺りだ。精華公園の辺りにいたって話もある。行ってこいよ……そして食われてこい! HAHAHA!」