東京ルミナスピラー

まだ何も手伝いもせずに、灯の面倒を見てくれなんて虫のいい話かもしれない。


だけど、父さんが北軍にいるとわかって、ジッとしていられるはずがない。


「おいおい、それはやめた方がいいって。名鳥順一がキミ達の父親だってのはわかったけど、北軍は敵地だ。たとえ親父さんと話が出来るとしても、他の連中はそうじゃない。他軍の人間が自軍にいたら、取り囲まれて殺されちまうぞ」


「だから諦めろって言うんですか!? 父さんが北軍にいるんですよ。姉さんだってそこにいるかもしれないのに、何もせずにここにいろって言うんですか!」


今すぐにでも発ちたいのに、引き止めようとする浜瀬さんに少し苛立ちを覚えた。


「そうじゃない。他軍に行くなら、それ相応の力を付けろって言ってるんだ。今のキミ達なら、『聖戦』が始まって北軍に足を踏み入れた瞬間殺されるのがオチだろうからさ」


そう言って立ち上がると、浜瀬さんはPBSを開いて、オプションの項目を指さして見せた。


「ここに、『ホームポイント設定』ってのがある。この場所をホームポイントに設定しておけば、死んだ時にここに戻ってこられる。今すぐ設定するんだ。俺がキミ達を、この街で生き残ることが出来る戦士にしてやるよ」