東京ルミナスピラー

なんとなく、その理由はわかるような気がするな。


蘭子の、ランスを構えた突撃はなんと言うかこう……力ずくで強引に自然の摂理をねじ曲げてるように思えるけど、スキルなしにこの高さから飛び降りたら、いくら何でも死ぬと思うから。


「怖いなら、おんぶしてやるよ。俺は着地衝撃なしのスキル持ってるから」


そう言うと蘭子は「おお」と呟いて目を輝かせたけれど、何かに気付いたように目を細くして俺に尋ねた。


「まさか、蘭子の豊満なおっぱいを背中に押し当てたいなんて思……」


「思ってないから。全然大丈夫だから行くなら行こう。時間がもったいない」


なんとなく、蘭子の扱いがわかってきたような気がする。


その場に屈んで蘭子を待つと、蘭子は案外素直に俺の首にしがみついて身体を預けた。


「じゃ、怖かったら目を瞑ってろよ」


「だ、大丈夫。蘭子は子供じゃない」


背伸びしたい年頃なんだろうなと感じて、フフッと笑って立ち上がった俺は、宗司を追ってビルから飛び降りた。


「おお、おおおおぉぉぉ……」


蘭子の腕に力が入るのがわかる。


俺はスキルのおかげで、あの落下時の浮遊感がないんだけど、蘭子はジェットコースターにでも乗っているような恐怖を感じているのかな。