東京ルミナスピラー

日本刀を突き刺す反動より、突き刺さる力の方が強かった。


何とか宙吊りになった俺は、日本刀を支点に身体を振って、回転して日本刀の上に着地した。


そして素早く飛び上がって、また窓枠に足を掛けて……というのを繰り返し、何とか屋上に辿り着くことに成功したのだ。


「おお、華麗なテクニック」


パチパチと手を叩いて感心してくれる蘭子。


「いや、蘭子や宗司の方が全然凄いけどね。俺と比べたらさ」


謙遜でも照れ隠しでもなく、本当にそう思えたから。


とりあえずは何とかなったと、屋上を見回してみると……北軍の光の壁を見ている宗司が、屋上の隅にいるのを見付けた。


「見てみろよ葵。良い知らせと悪い知らせの二つがあるけど、どっちを聞きたい?」


蘭子と一緒に宗司に近付くと、わけのわからないことを尋ねられた。


いや、こういう時って「どっちから聞きたい?」って言うんじゃないのか?


なんでどっちかなんだよ。


「え、両方」


「そうか。実はな、北軍の光の壁の切れ目が隅田川のど真ん中にあるんだよ」


今のやり取りは何だったんだ。


でも、それは大問題じゃないか。


川の真ん中ということは、北軍に入るには隅田川を渡らなきゃならないってことだろ?


でも、バベルの塔の周りは鬼がひしめき合ってる。


戦闘は避けられないってことか。