東京ルミナスピラー

どうやら蘭子は腹を括ったようだ。


ランスをビルの壁面に向けて、一気に駆け出してジャンプ。


壁面に着地した瞬間、ランスを空に向けて、屋上に向かって走り出したのだ。


やはり宗司のようにスマートな移動ではなく、強引に力でねじ伏せているような移動。


それでも、あっさりとビルを登って後は俺だけになってしまった。


ひょっこりと屋上から顔を出して俺を見ている蘭子。


ここで失敗したら恥ずかしいぞ。


かと言って、一人で地上に下りるわけにも行かない。


「く、くそっ! 一番最初にやるべきだった!」


やけくそ気味にビルに向かって跳んだ俺は、窓枠の僅かなスペースに足を掛けて、上方に跳んだ。


かなり繊細な力の調整が要求される。


内側に力を入れれば壁にぶつかるし、外側に向き過ぎれば今度は壁から離れて、足場を失って地上に落下してしまう。


壁面ギリギリをかすめるように……。


そうやって、二階、三階と調子よく移動していたものの……徐々に外側に向かって行ってしまう。


「あ、あぶ、あぶ!」


飛び上がった先で、何とか足を引っ掛けて跳んだけど、明らかに次は足が届かないとわかった。


これはまずいと、右手のトンファーを離し、日本刀を取り出した俺は、壁面に目掛けて日本刀を突き刺した。