東京ルミナスピラー

パッと見で10階以上あるビルだけど、地上は鬼がいるのがここからでもわかる。


「どうすんだ? 鬼をぶっ飛ばして中に入んのか?」


「いや、ポーンが紛れてる。下手に暴れると、屋上まで追って来られるかもしれない」


ソウルストーンがありさえすれば、一か八かで突入してもいいんだけど、肝心なところで心にブレーキがかかってしまう。


かと言って、低いビルだと光の壁の切れ目が見れないし……と、考えていたら、蘭子がビルを指さして。


「外の壁を登ればいい。多分出来る」


簡単に言ってのけたのだ。


外の壁か。


そういう発想はなかったけど、そんなことが可能なのか?


「俺はまあ余裕として、葵と蘭子は出来るのかよ? 結構高いぜ?」


「宗司、お手本。葵に見せてあげて」


「へいへい。なんで年下に命令されてんだ俺は」


そう言いつつも宗司は苦無を持ったまま、まずは隣の低いビルの壁面に飛び移った。


斜めにカットされている壁面を駆け登り、屋上に到達すると、目的のビルの壁面にジャンプ。


垂直の壁が、まるで地面であるかのように引力を無視して、そこに立ったのだ。


そして、何事もなかったかのように壁を走って駆け上った。