東京ルミナスピラー

ポーンは一匹ではない。


二匹同時に戦っていることから、この女の子がいかに強いかがわかる。


「死ねないってのに……どうして首を突っ込んだんだろうな俺は」


少しでも速く、少しでも堅くと考えて、両手にトンファーを握り締めた。


二匹のうちの、一匹のポーンが俺に気付き、女の子から俺に向かって走り出す。


凄まじく速い!


頭で考えていては、防御が追い付かないほどに!


左手のトンファーを前に出したと同時に、ポーンの指が触れる。


キィン!


という甲高い音と共にトンファーが震え、弾き飛ばされてしまいそうになる。


「一匹だけなら!」


ポーンにも個体差があるのか、このポーンはあの一本角のやつより強くはない。


それでも、油断したら一瞬で殺されそうなほど強いんだけど。


攻撃を防いで左側に身体を捻った勢いそのままに、右のトンファーをポーンの横っ面に叩き込む。


が、ヒットしたと同時に側転して衝撃を殺す。


「敵……じゃない? 助けてくれてる」


「助けに来たのかどうか、怪しいけどね!」


何も考えずに飛び込んでしまって、俺がこのまま死んでしまったら目も当てられない。


だけど、目の前でこんな小さな女の子が殺されるかもしれないと思ったら、飛び出さずにはいられなかった。