東京ルミナスピラー

何も知らなくて、身の危険があったとは言え、俺も宗司も随分危険な賭けに出てたんだな。


下手すれば鬼を倒すどころか、俺達まで鬼になっていたかもしれなかったなんてさ。


「え、ええ……だそうだ灯。お前……どうする?」


舞美さんの話を聞いて、宗司が尋ねたけれど、危険な橋を渡る必要はないよな。


仮に鬼が現れても、俺達で灯を守れば良いだけだ。


「そ、そんな話を聞いたら怖いよ。それに、あんた達も感電したみたいになってたし。私は……なんか鬼になっちゃいそう」


不安そうにそう呟いた灯の頭を撫でて、舞美さんが優しく微笑んで見せる。


「戦わなくて済むなら、戦う必要なんてないよ。いざとなったらこの2人に守ってもらえばいいからさ。えっと、どっちが彼氏?」


「どっちも彼氏じゃないっての。俺はただの友達だし、こっちは灯の兄貴」


この舞美さん、俺達を……特に灯を気遣ってくれているみたいで、いい人だということがわかる。


それにしても、今更すぎて聞けないことがあるんだよな。


「どうしてあんな高所から落ちて生きてるんだ……まさか、舞美さんも鬼だとか?」


「はいー! 葵、お前また独り言ー! いやあ、考えてることが丸わかりだから助かるけどよ!」


考えすぎると口に出してしまうのをどうにかしないといけないな。