東京ルミナスピラー

回転しながらの一撃。


田中の身体は上下に分断されて、光の粒へと変化した。


武器を振り切ったタイミングで回転を止め、灯を抱きとめるように受け止める。


「上手いじゃない」


「それほどでも」


こんなこと、西軍にいるから出来るわけで、北軍に入ったらとてもじゃないけど出来ないぞ。


目の前には光の壁。


南軍ほどじゃないにしても、未だに矢が光の壁の向こうから西軍に向かって射られていて、戦い方も少しずつ洗練されているのがわかる。


当然、ここの強さも徐々に上がっているはずだ。


「じゃあ、行くぞ。出来るだけ自分の身は自分で守れよ」


「わかってる。葵に迷惑は掛けられないからね」


灯の手をギュッと握った俺は、警戒しながら光の壁を越えた。


西軍にはそれほど大勢の北軍がいたわけじゃないから、恐らく北軍に攻め入った人の方が多いはず。


と言っても、この中央通りは街の一番外側で、人の数はそこまで多いわけじゃない。


その証拠に、ここから両国方面の方からは大勢の人の怒号が聞こえているから。


「北軍ってどんなとこだろうって思ったけど……上野は上野なんだよね。敵か味方って、勝手に決められてるだけでさ」