「なんだかよくわからないけど……出したり消したりできるみたいだな。ん? なんだこれ」


もう一度ディスプレイを出して、そこに書いてある「standby」という文字に触れてみた。


すると次の瞬間、頭のてっぺんから足の先まで、強烈な電流が流れたかのような痛みが走ったのだ。


「あがががっ! ぎゃあああああっ!!」


あまりの激痛に身動きが取れず、頭を押さえるのが精一杯。


「な、なんだなんだ!? 一体何が……って、ぐががががっ! ぎぎぎ!」


宗司も「standby」に触れたのか、俺と同じように悶絶する。


「え、ちょっとちょっと! どうしちゃったのよ2人とも! 大丈夫なの!?」


時間にして5秒ほど……でも、俺には永遠にも感じられるような長い時間だった。


「ぷはっ! はぁ……はぁ……な、なんなんだよくそっ! ふざけるんじゃないぜ!」


本当に死ぬかと思った。


呼吸を整えて、顔を上げると……緑のディスプレイに今度は「P・B・S system」と表示されていて。


右側に、ステータスや地図、装備、オプションなど、ゲームでお馴染みの項目が並んでいた。