東京ルミナスピラー

まずい!


このままじゃ夕蘭に当たる!


夕蘭もそう思ったのだろう。


顔を背けながらも、鎖に縛られた腕を上げる。


「くっ!」


ギリギリのところで日本刀を引き、腕の鎖に刃が当たって動きが止まる。


危なかったと純澄の方を向くと、その手が俺に向けられていた。


「うわっ! 危なっ!」


衝撃が来る前に床に転がり、それを回避して起き上がると同時に刃を向ける。


「思ったより強いじゃないですか。学生だからもっと弱いと思っていました」


「そりゃどうも。お互い様ってとこかな」


俺だって、こののほほんとした人がこれほど強いとは思わなかったからな。


チラリと他の人を見ると、津堂と拓真は接戦のようだ。


手数の面では拓真が勝っているけど、津堂は妙な身のこなしで拓真を翻弄しているような。


問題は結城さんと池田だ。


武器が折られているせいか、若干結城さんが押されているような気がする。


「他人を気にするなんて、随分余裕なんですね。強いと言っても、きっとまだ私の方が強いと思いますけど」


「俺は、自分が強いなんて思ったことはないよ。いつだって俺は誰かに助けられて来たんだから」


出来るだけ夕蘭達から離れないとと思い、防音壁の方に移動しながらそう答えると……。