東京ルミナスピラー

死体が吊るされているビルの奥。


地図を見ながら確認すると、道路を挟んでいるようで少し離れて建っている。


拓真じゃないけど、俺が池田の立場でも、何かしら仕掛けておくと思う地形だ。


壁にもたれて拓真と並び、地図を見ながら首を傾げる。


目の前に立つ舞桜のスカートが、風でヒラリと捲れ上がって、まるで俺と拓真がパンツを見ようとしているみたいな格好になってしまった。


慌てて顔を背けたけど、当の舞桜は全く気に留めてないようで。


「いや、お前さ、もっとこう……『キャッ!』とか『風さんの意地悪!』とかないわけ? そこまで堂々とされると逆に申し訳ないわ」


「うん? 私だって恥ずかしい時はあるけど、気にしてたら戦いなんてできない。それに、この方が敵が油断するから戦いやすい」


呆れている拓真に、自分でスカートの裾を摘んで捲り上げた舞桜。


「だー! もうやめろ! 俺が恥ずかしくなるわ! 代わりに俺が言うからな! 『キャッ! エッチ!』」


人質奪還作戦の前だって言うのに、この人達は緊張感が全くないな。


まるで高校の教室の中みたいなノリだ。


「葵……」


「ん?」


舞桜に呼ばれて、思わずパンツに目を向けてしまった。


「エッチ」


いや、見せてるのは舞桜だろ!


と、思いながらも俺はそんなことは言えずに。


「ご、ごめん」


なぜか謝ってしまった。