とりあえず母さんを寝かせる為に家の中に入り、寝室に入るのを見届けてから俺はリビングに向かった。
灯はソファに寝転がりながらテレビを見ていて、俺が部屋に入ると慌てて身体を起こした。
「な、長かったね。何の話をしてたの?」
「いや、別に。あ、そうだ。俺、母さんが起きたら、父さんと姉さんを探しに行くから。俺がいない間、母さんを守ってくれよ」
父さんに言われた言葉を、あたかも俺の言葉のように言ってしまった。
当然、灯は不機嫌そうに首を傾げて。
「は? 何言ってんの? お父さんがまだ帰って来てないのに、葵が行って何になるっての?」
「何になるとかじゃなくて! 俺は今まで育ててくれた家族を助けたいだけだよ! 俺なんかじゃ助けることは出来ないかもしれないけど、それでも何かできる可能性があるなら! 俺の……大切な家族なんだよ」
不安はある。
光の中がどうなっているとか、帰ってこられるのかとか、わからないことだらけで怖いとさえ感じている。
でも、テレビの情報だと、普通の人はあの光に弾かれて中に入ることさえできないらしいじゃないか。
母さんが言ったように、高山真治からの招待状があれば中に入れるとしたら……。
いや、父さんが一晩連絡を寄越さないのが、それが正しいと立証しているようなものだ。
灯はソファに寝転がりながらテレビを見ていて、俺が部屋に入ると慌てて身体を起こした。
「な、長かったね。何の話をしてたの?」
「いや、別に。あ、そうだ。俺、母さんが起きたら、父さんと姉さんを探しに行くから。俺がいない間、母さんを守ってくれよ」
父さんに言われた言葉を、あたかも俺の言葉のように言ってしまった。
当然、灯は不機嫌そうに首を傾げて。
「は? 何言ってんの? お父さんがまだ帰って来てないのに、葵が行って何になるっての?」
「何になるとかじゃなくて! 俺は今まで育ててくれた家族を助けたいだけだよ! 俺なんかじゃ助けることは出来ないかもしれないけど、それでも何かできる可能性があるなら! 俺の……大切な家族なんだよ」
不安はある。
光の中がどうなっているとか、帰ってこられるのかとか、わからないことだらけで怖いとさえ感じている。
でも、テレビの情報だと、普通の人はあの光に弾かれて中に入ることさえできないらしいじゃないか。
母さんが言ったように、高山真治からの招待状があれば中に入れるとしたら……。
いや、父さんが一晩連絡を寄越さないのが、それが正しいと立証しているようなものだ。



